保湿剤


 皮膚表面の乾燥は手湿疹やアトピー性皮膚炎、老人性湿疹の主な症状のひとつです。皮膚が乾燥しただけでかゆみを生じることが少なくありません。

 皮膚の乾燥を防ぐ外用剤が保湿剤です。サリチル酸をわずかに含ませたワセリンは幾分べたつきますが最もすぐれた保湿剤です。尿素を含んだ薬剤(ウレパールやケラチナミン)は尿素の持つ水分保持能を利用しています。ヘパリン類似物質含有クリーム(ヒルドイド)はしもやけのお薬として広く使われてきましたが、保湿剤としての用途もあります。角質細胞間脂質であるセラミドの合成品を含有するクリーム(キュレル薬用クリームなど)も広い意味では保湿剤です。そのほかさまざまな成分を含んだ保湿剤が市販されていますから、自分に合う保湿剤を見つけることが大切です。